おでんは日本の温かな鍋料理

おでんの心は出汁の質にあり

昆布と鰹節を使った上質な出汁が、おでんの味わいを深めます。

このタイプの鍋を使うと、食材を均一に加熱でき、傷つけずに取り出せるのが魅力です。

タロイモやその他の根菜を出汁によく浸透させるため、皮を剥いて酢少々を加えたお湯で柔らかくなるまで下処理することが大切です。

下処理した大根やその他の根菜は、ザルで水気を切り、煮込む準備をします。

食材が水分を多く含むと出汁の味わいが薄れるため、適量の出汁でしっかりと食材を覆いましょう。調理中に出汁は減るもの。
そのため、鍋の容量の約2倍分を用意すると安心です。

豚肉を煮込む前の下処理は、肉の臭みを取り、脂を落とすために重要です。

余裕があれば、下処理した豚肉を一晩寝かせると、肉質が引き締まり、煮崩れしにくくなります。

煮えた後、冷水で急冷すると煮汁が肉にしみ込みやすくなります。

赤身は「平造り」で厚めに、白身は「そぎ造り」で薄く切ることが基本です。

冷凍マグロは中心がまだ少し固い半解凍状態で切ると、身が引き締まり美しい切り口になります。

切る際は、包丁をスムーズに引いて切り口を滑らかにしましょう。

ごぼうは特有の風味が魅力の根菜で、下処理には注意が必要です。

ごぼうを水にさらすときは、不要な苦みを吸い込まないように、水を数回新しくしてください。

柔らかく、かつごぼう固有の食感を保つためには、
水分を多めにして煮ることがコツです。
加熱後は早めに冷ますことで、柔らかくなりすぎるのを防ぎます。

味噌汁は、出汁と具材を必要な分量だけ小鍋に移し、都度新鮮な味噌を溶かして作ります。

味噌は煮立てると風味が飛んでしまうため、煮立て直しは避けましょう。

深みのある味わいの味噌汁を作るためには、昆布や煮干しなどの出汁の材料を前日から水につけておきます。
具材はその硬さに応じ適切なタイミングで加え、色鮮やかに仕上げるためにもアク抜きは大切です。

ブリの下処理は、煮物の味わいを左右します。

熱湯をかけた後、冷水で丁寧に洗い流すことで、ブリの臭みを除去します。

基本は水を使用し、日本酒を加えることで風味が増します。
しょう油で味付けする際は段階的に行うことで、味のバランスを見ながら調整できます。
一晩置くと、ブリと大根の味がより一層深まります。

じゃがいもを柔らかく崩れるくらいまで煮込むことで、濃厚な味わいの肉じゃがになります。

じゃがいもを切ったあとは水にさらしておくと、
表面のでんぷんが取れて色持ちがよくなります。
一度冷ましてから再度煮ることで、味がよりじゃがいもに染み込みます。