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病気の原因

漢方医学では、病気の原因をどのように考えているのでしょうか。

 

漢方医学では「病気」は全身のバランスが崩れて起こるものだと考えています。

 

その状態を引き起こし、悪化させている原因を外因、内因、不内外因の3つに分類しています。

 

わたしたちが生まれながらにして、持つ体質がこの3つの原因に影響され、体調を崩すと考えられています。

 

漢方薬の「湯」と「散」

湯とは、スープの意味です。日本風にいえば、味噌汁のようなものです。

 

スープや味噌汁は絶妙な組み合わせによって、独特の風味や味わいが出るように「湯」は煎(せん)じることによって、ブレンドの妙を引き出します。

 

しかし、煎じると重要な薬効を持つ香りの成分などが、消失する場合があります。

 

薬研(やくげん)というすり鉢で粉にし、生薬を煎じることなく、そのままパウダーにした剤型が「散」です。

 

「丸」という剤型もあります。これは「散」を蜂蜜などで、丸い錠剤にしたものです。

 

「湯」は大病を一気に掃蕩(そうとう)させるという意味で、体の内部の悪いものを「洗い流す」剤型「散」は急病を退散させる頓服(とんぷく)薬「丸」は慢性疾患を、徐々に治す徐放剤というのが元来の意味分けです。

外因とは

季節の変化や自然現象のことを指しています。

 

自然界には、風・寒・暑・湿・燥・火という6つの状態(六気)があり、これが過剰になったり、体の抵抗力が低下したりすると、邪気となって人体に侵入して病気を引き起こすと考えられています。

六気意味と出やすい症状・病気

風邪 どこかから移動してくる
 もの、空気の動き
 目に見えない伝染病の病因(細菌・ウイルス)による
 発熱、頭痛、鼻水、発疹、痛みなど
寒邪 寒さ、冷え 悪寒、発熱、頭痛、手や足腰の痛みや冷え、腹痛
 下痢など
暑邪 温度の上昇
 過度な高温環境
 高熱、口の渇き、多汗あるいは無汗、頭痛
 イライラ、熱中症など
湿邪 湿気や水分の多い
 生活環境
 体内の水分がうなく排出されない、食欲不振
 消化不良、お腹の張り、湿疹、関節の痛みなど
燥邪 乾燥 体内の水分不足、鼻腔乾燥、鼻血、口の渇き
 唇の荒れ、喉の乾燥や痛み、皮膚の乾燥、咳など
火邪 高温 皮膚の炎症、やけどなど

内因とは

感情の変動や精神的な疲労のことを指しています。

 

日常生活の中でも「精神的ストレス」が溜まると、体の抵抗力が低下して、病気を招きやすくなったりして経験は誰でもあると思います。

 

漢方医学では「喜・怒・憂・思・悲・恐・驚」を「七情」といいます。

 

感情は、生活のさまざまな場面で変化するものです。

 

適度な感情の起伏は、人生のメリハリをもたらします。

 

それが、度が過ぎたり、不足したりする状態が長時間持続すると、体に害を及ぼすと考えられています。

 

このような、感情の乱れ(精神的活動のアンバランス)が原因で病気になるときこれら「七情」を病気の原因として内因といいます。

七情出やすい症状・病気

喜び過ぎて「かしゃいだり・喋り過ぎたり」すると「心(しん)の陽気」を消耗する。

 

「心」とは「心臓」血液を全身へと巡らす「脈」をコントロールするだけでなく「こころ」を含めた精神の中心であるとされています。

 

動悸、息切れ、もの忘れ、不眠、頭痛、ヒステリー、月経不順など。

「イライラ・怒り」の度が過ぎると「肝(かん)」に影響を及ぼすとされ、肝は精神活動の安定や、栄養素の代謝と解毒、血液の貯蔵と循環などの働き、女性の生理現象に伴なうさまざまな症状と深い関係があるとされています。

 

イライラ、ヒステリー、頭痛、めまい、肩こり、のぼせ、ほてり、手足の冷え、神経痛、月経不順、便秘、下痢、脱毛症など。

気が沈んだ状態である憂の度が過ぎると、外部から「気(主に陽気)」を取り入れ、全身へと送る「肺」が傷つけられる。

 

「肺」は「呼吸」を司るところで、「肺」で取り入られた「気」を「血」とともに体の隅々までに行き渡らせる。

 

髪のつやが失われる、肌荒れ、咳、喉の痛み、鼻づまり、息切れ、下痢、倦怠感、頭痛、食欲不振など。

1つのことや些細なことにこだわり考えすぎたりすると「脾」を病む。

 

「脾」は、食物を消化・吸収し、栄養分を血液とともに全身へと運ぶ機能全般のことで、その機能が低下すれば、栄養分が体に行き渡らなくなるため、血液中の栄養不足によるさまざまなトラブルが生じます。

 

下痢、便秘、胃腸、消化不良、食欲不振、肌のくすみ、むくみ、足腰の冷え、不眠、月経不順、月経痛、閉経、不妊など。

極度に悲しみ、沈んだ状態で、この状態が続くと鬱屈し、生命エネルギーである「気」を消失させます。

 

「悲」が「憂」「思」へと変化していくこともあります。

 

意欲が湧かない、頭痛、咳、喉の痛み、鼻づまり、息切れ、倦怠感、食欲不振、肌荒れ、下痢、便秘、月経不順など。

恐れの感情は「心」を緊張・萎縮させ、免疫力を低下させます。

 

あまりに強い恐れは「腎」を損なう。

 

「腎」は成長・発育といった生命活動のためのエネルギーを作ったり、生殖のための精気を生み養ったりする。

 

意欲減退、思考力の低下、めまい、立ちくらみ、頭痛、頭重、もの忘れ、腰痛、冷え、むくみ、月経不順、不妊、閉経、食欲不振、下痢、便秘など。

突然に状況変化が生じ、精神に極度の緊張が起こり、激しく精神。

 

感情がかき乱される。「驚」は生命活動のエネルギーを生み養う「腎」を損なうとされます。

 

動悸、息切れ、不安、落ち込み、ノイローゼ、意欲衰退、不眠、冷え、月経不順、不妊、閉経、精力減退など。

不内外因とは

病気の原因には、避けようと思っても避けられないものがあります。

 

包丁による切り傷、虫刺され、災害や事故によるけが、遺伝的な体質などが挙げられます。

 

一方、心がけ次第で、避けることができるものもあります。

 

働き過ぎによる疲労、ストレスによる精神的疲労、暴飲暴食による消化器官の不調アルコールの過剰摂取による肝臓障害などです。

 

これらのように、外因にも、内因にも属さないものを「不内外因」といいます。

 

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